【夏の小物】偏光グラスを買い替えよう
目次
夏の釣りの必需品?
先日、夏の暑さ対策に購入したフェイスカバーについて書きました。
フェイスカバーのほかに、夏の釣りを快適にするための小物として、偏光グラスの買い替えを考えています。
これまでの釣行では、海外旅行先で500円ほどで購入したサングラスを使用していました。
性能も何もよくわからないようなシロモノでしたが、眩しい日差しを遮ってくれるだけでなく、視界を暗くすることで体感気温まで下がり、特に不満もなく使ってきました。
ところが、やはり安物だけあって、使用を重ねるうちにレンズが傷つき、視界が不鮮明な状況に…
そこで、夏の到来を前に、偏光グラスを新たに購入することにしました。
偏光グラスの選び方
購入にあたり、偏光グラスの性能について勉強してみました。
偏光グラスの性能
偏光グラスの性能を示す指標は、主に以下の三点。
偏光度は水面に反射する光など、光の乱反射によって引き起こされる眩しさを軽減する度合いを示しており、偏光度が99%に近いほど偏光性能が高く、水中がよく見えるそうです。
可視光線透過率は、レンズが取り込む光の量を示しており、数値が低いほど視界が暗くなります。
紫外線透過率は、レンズを通過する紫外線の量を示しており、数値が低いほど目に到達する紫外線が少ないため、疲れにくくなります。
どれも数値が高ければ良いかと言うとそうでもなく、安価にも関わらず偏光度が高いレンズは視界に「ひずみ」が生じやすく、疲れやすくなってしまうそう。
また、可視光線透過率は高いほど視界が暗くなるため、かんかん照りの日に使うのか、曇りの日に使うのかによって適切なものを選ぶ必要があります。
一般に特に強い日差しを遮るには15%以下が適切である一方、曇天など暗い日には使いづらく、15~30%程度だと日差しをある程度遮りつつ曇天でも視界が確保できるようです。
他方、目が紫外線を受けるメリットはなく、見え方には影響しないため、紫外線透過率に関しては、高ければ高いほど良いようです。
高価なものはほとんどが紫外線透過率が0.1%以下(=紫外線を99.9%カット)で、安価なものは1%以下(紫外線を99%カット)の製品もあるようです。
紫外線透過率には要注意!
一番驚いたのは、紫外線透過率とレンズの色は無関係という点。
色が濃いと紫外線をカットしそうな気がしますが、安価なサングラスでは色が濃い(=可視光線透過率が低い)にも関わらず紫外線を遮断する機能がないものがあるそうです。
視界が暗いと目は光を取り込もうと瞳孔が開くため、より多くの紫外線を目に取り込むことになり、非常に危険とのこと…
500円サングラスは視界がかなり暗くなりますが、紫外線透過率の表記などありません。
このような製品は紫外線を遮断する機能が備わっていない可能性もあり、使用するのはリスキーなようです…
素材
偏光グラスのレンズに使われる素材にはいくつかあり、素材により目の負担や耐久性に違いがあります。
最も人気があるのは、CR-39などのウレタン系素材のプラスチックレンズ。
この素材は目に負担がかからない上に耐久性と軽さを兼ね備えており、釣り具メーカーの高価な偏光レンズにも採用されています。
また、ガラス素材のレンズも同様に目の負担が小さいですが、割れやすく重いという欠点も。
次に、ポリカーボネート素材のプラスチックレンズは、軽くて耐久性が高く、スポーツ用のサングラスにも使われていますが、ウレタン素材に比べると目の負担が大きく、柔らかく傷がつきやすという欠点もある素材です。
さらに、最も安価なものがトリアセテートと呼ばれるプラスチックレンズで、薄くて軽い反面、ポリカーボネイトよりも更に目への負担が大きいと言われています。
必要な性能は?
この辺りを踏まえて、必要な性能を考えると…
- 使用する釣り
船釣りがメインで水中を見る必要があまりなく、高い偏光度は必要ないため、安価なもので十分?
- 使用する状況
真夏の晴れの日を想定しているため、可視光線透過率はなるべく低いが良い?
紫外線透過率がなるべく低く、偏光度はほどほどのもので、可視光線透過率と低くて素材がなるべく良いものを探してみたいと思います。
大手メーカーの製品
ダイワ
トリアセテート偏光グラス
ダイワの偏光グラスの最安値はこちらのシリーズで、価格は3500円程度です。
ダイワの偏光グラスの紫外線透過率はすべて0.1%以下という最高クラス。
この偏光度は97%~99%、可視光線透過率はカラーによって9%~21%までのラインナップ。
レンズのカラーやフレームが異なる16種類が用意されており、好みのものを選びやすいのがいいですね。
性能面では、安価ながら偏光度が高いものの、素材がトリアセテートなので、視界のひずみによる目への負担が少し気になるところです。
ポリカーボネイト偏光グラス(ミラーコート)
少しランクアップしたものがこちらで、価格は5000円程度になります。
偏光度は99%、可視光線透過率はカラーによって13%~28%と、晴れでも曇りでも対応できそうなラインが中心です。
ラインナップは8種類と、トリアセテート偏光グラスの半分ですが、後述するシマノの製品よりは豊富。
価格が上昇した分、素材がポリカーボネイトが使われており、目に優しくなっています。
シマノ
フィッシンググラスPC/フローティングフィッシンググラスFL
シマノの最安値はこの2種類で、価格は3000円程度。
シマノの偏光グラスも紫外線透過率はすべて0.1%以下の最高クラス。
フィッシンググラスPCは偏光度99%で可視光線透過率は13%と、強い日差しでも対応可能なレベルです。
また、この価格で素材はポリカーボネイトが使われているのが強みでしょうか。
フローティングフィッシンググラスFLは偏光度99%で可視光線透過率は15%と、こちらもカンカン照りでも対応可能なレベル。
こちらの素材はトリアセテートですが、フロートタイプで水に浮かぶのが売りでしょうか。
弱点としては、カラーやフレームのラインナップがダイワと比較してかなり貧弱で、上記両製品とも1種類ずつのみ。
サングラスは顔に合うかどうかも重要なので、ラインナップが乏しいのは痛いところですね。
撥水ハーフフィッシンググラス/フィッシンググラスーRE
ワンランク上の製品はこの2種類で、4500円程度。
偏光度は両製品ともに99%、可視光線透過率はカタログ上ではいずれも13%となっていますが、ウェブサイトでは撥水ハーフフィッシンググラスのスモークは16%となっています。
素材はポリカーボネイトで、3000円のフィッシンググラスPCとの違いは、撥水加工により水分がふき取りやすく汚れが付きにくい点と、フレームがやや大きいため横の遮光性に優れる点でしょうか。
カラーは撥水ハーフフィッシンググラスが2色、フィッシンググラスREが1色と、ラインナップの貧弱さがやはり減点ポイントですね。
デザイン重視のダイワか、素材重視のシマノか?
ダイワとシマノのローエンドの製品を比較すると、偏光グラスの性能としては偏光度は97%以上、可視光線透過率が15%前後、紫外線透過率が0.1%以下と、いずれも筆者のニーズを満たしていると言えそうです。
純粋に品質だけを考慮すると、3000円台の製品からポリカーボネイト素材を使用しているシマノに軍配が上がりそうですが、いかんせんラインナップが貧弱で、筆者の顔に合いそうなものはありません。
デザインを重視するならば、素材は妥協してダイワのトリアセテート偏光グラスを選ぶか、予算が許せばポリカーボネイト偏光グラスの中から好みのものを選択する、という感じでしょうか。
今回は大手釣り具メーカーの中から選んでみましたが、他の釣り具メーカーや、アウトドアやサングラスのメーカーからも偏光グラスが販売されているようなので、そちらにも対象を広げて探してみるのも良いかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。