電動リールの電源問題
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リールだけじゃない…電動リールの壁
前々回と前回の2回に分けて、電動タックルの購入に必要なコストについて調べてみました。
電動リールについて調べるまで、電動リールは船に電源があれば使えるものと思っていました。
ところが、最近の電動リールはパワーがある分、消費電力も大きく、乗船人数が多いと船の電源だけでは十分に動作しなくなることもあるんですね。
一斉に巻き上げるような場面があると、電圧が低下して巻き上げ速度が落ちたり、最悪の場合止まってしまうことも…
そのため最近では、電動リールを使用する場合はバッテリーの持参を求める船宿も増えてきているようです。
そこで、バッテリーについても調べてみました。
価格はピンキリ、玉石混交のバッテリー
電動リール用のバッテリーは、主にリチウムイオンと鉛の2種類。
リチウムイオンは、現在主流となっているタイプで、軽くて大容量かつ電圧が高くパワーも大きい反面、高価なバッテリー。
一方、鉛は安価な反面、重くて電圧が低くパワーにも劣り、深場の釣り物や大きなパワーを必要とする対象魚の場合だと、電動リールが十分な能力を発揮できないこともあるようです。
ダイワやシマノといった釣り具メーカーのほか、バッテリーの品質に定評のあるメーカー、さらには無名のメーカーまで、通販サイトでは様々な価格のものが販売されています。
リチウムイオンバッテリー
ダイワ、シマノともにリチウムイオンバッテリーの純正品があります。
シマノの「電力丸」は、5万円程度。
ダイワの「スーパーリチウム」も、同じく約5万円です(充電器付きの場合)。
予算に余裕があれば、使用する電動リールと同じメーカーのものを選べば、基本的に間違いはないでしょうか。
ただ、レンタルタックルか購入かどちらがお得か、と悩む筆者のような釣り人からすると、電動リールと同じぐらいの価格の製品は、なかなか手が出ませんね…
もう少し安価なものはないのか、探してみると、評判の良いものが見つかりました。
様々な用途のリチウムイオンバッテリーを製造しているBMOジャパン、このメーカーが販売している電動リール用の製品で、価格は約3万9000円。
ダイワやシマノのものに比べ、1万円ほど低価格です。
口コミを見ている限り、深場の釣りを丸1日やるだけの容量とパワーを備えているようです。
ただ、やはり高価なことには変わりないですね。
鉛
では、鉛のバッテリーならどうでしょうか。
シマノは純正の鉛バッテリーを販売していないようですが、ダイワは容量の異なる2種類を販売。
価格は容量が12Ahのものが約1万2000円、20Ahのものが約1万9000円。
重量はダイワスーパーリチウムの3倍以上ですが、価格はかなりリーズナブルです。
ダイワのウェブサイトによると、一応ダイワのほとんどすべてのリールに対応しているとのこと。
また、BMOジャパンはさらに安価な電動リール用の鉛バッテリーも販売。
こちらは重量や容量がダイワタフバッテリーとほぼ同じで、価格は約7500円とかなり安いですね。
容量はダイワスーパーリチウムが11Ahに対し、ダイワタフバッテリーは12Ah、BMOのディープサイクルバッテリーが13Ah。
ただ、BMOジャパンのウェブサイトによると、リチウムと鉛とでは、同等の容量でも実際の使用時間は鉛がリチウムの半分程度になるとのこと。
鉛だと若干容量に不安がありますが、7500円程度なら購入し消費電力が比較的少ない釣り物で試してみる価値はありそうです。
これより更に安価な電動リール用と称するバッテリーも販売されていますが、ある程度信頼できそうなメーカーのものが7000円程度で手に入るのであれば、個人的には手を出そうとは思えないですね…
バッテリーの寿命
一度購入すると半永久的に使えるのであれば、高価なリチウムイオンバッテリーの購入もハードルが下がります。
しかし、残念なことにバッテリーにはやはり寿命があるようです。
ところが、これがどのくらいなのなというのがイマイチはっきりしません。
一般的にバッテリーは、リチウムであれ鉛であれ、使用頻度が少なくとも時間の経過により劣化するそうです。
鉛のバッテリーは、2年前後で寿命を迎えることが多いとのこと。
リチウムイオンの方は、保管状況にもよるようですが、どのくらい使えるのかは個々の製品次第というところもあるようです。
ダイワのカタログには、リチウムイオンバッテリーも3〜4年で寿命を迎えることがありうると記載されています。
シマノの電力丸は、鉛のバッテリーの2〜3倍の寿命と謳っていますが、ネット上には2年で壊れてしまい修理もできない、という声も…
筆者の場合、電動タックルを使う機会は多くて年間5回程度。
5万円のバッテリーが仮に3年で買い替えとなると、
50000円÷15回≒3333
バッテリー代だけで毎回3000円以上かかる計算に…
筆者のように釣行頻度が少ない場合は、鉛のバッテリーや船の電源で事足りる釣り物を楽しむのが現実的でしょうか。
釣行頻度が少ない場合はレンタルが合理的
前回の記事では、筆者のように釣行回数が年間10回程度、しかも手巻きタックルで事足りる釣り物が多い場合、電動タックルの購入は割りに合わないという結論に至りました。
そこにバッテリー問題が加わると、ますます割りに合わないという印象。
やはり筆者の場合、もう少し頻繁に釣行するような状況になるまでは、多少不便があってもレンタルタックルで我慢すべきでしょうね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。