活きイカパックとイカ活き造り
目次
自作の活きイカパックで活き造り
先日のライトマルイカの釣行で、活きイカパックを作って釣ったイカを持ち帰り、自宅でイカの活き造りをいただきました。
今回は使った資材や、うまくいかなかった点を紹介したいと思います。
「活きイカパック」とは
船でイカ釣りをされる方には常識かもしれませんが、船宿によっては釣ったイカを海水とともに袋に入れ、酸素を充填してイカを生きたまま持ち帰ることのできる「活きイカパック」を作るサービスを行っているところがあります。
先日ライトマルイカで乗船した茅ケ崎港のまごうの丸は、残念ながらこのサービスを提供していませんでした。
以前、博多で食べたイカの活き造りがとても美味しかったので、今回イカを釣った暁には是が非でも活きイカ造りを食べたい。
そこで、こちらのページを参考に、資材を持参して自前で活きイカパック造りに挑戦してみました。
準備した資材
袋
日本サニパック かさ袋厚口タイプ 100枚入り(購入時価格443円)
雨の日にスーパーの入口に置いてあるような傘袋で、長さ75cm、幅が12cmで厚さが0.03mm。
大型のイカでも余裕で入るサイズです。
酸素
ピップ プロ・フィッツ携帯酸素 5L(購入時価格648円)
スポーツ用の酸素スプレーで、120秒間噴射可能とのこと。
高さが25cmほどあり、やや嵩張ります。
噴射口に直径6~7mmほどの突起がついており、次に紹介するゴムチューブを突起に装着することで、酸素を無駄なく袋に重点でき、大変便利です。
ゴムチューブ
酸素スプレーの酸素を漏れなく充填するため、自宅にあった観賞魚用エアポンプのゴムチューブを持参しました。
このチューブが酸素スプレーの突起にぴったりフィット。チューブを袋の中に入れ、袋の口を手で押さえることで、酸素を漏らさず充填できます。
チューブ自体はホームセンターやペットショップで安く販売されており、使用する酸素スプレーの噴射口に合わせた大きさのものを用意すると良いでしょう。
噴射口の直径よりもやや小さく、柔らかいゴムでできたチューブだと、噴射口にフィットして酸素が漏れないと思います。
輪ゴム
酸素を充填後に袋を縛るための輪ゴムも用意しました。
水抜き用のトレイ
イカは魚のように海水に漬けてしまうと身が白濁し味が落ちるため、持ち帰りは1杯ずつ袋に入れるか、ザルや穴の開いたカゴにイカを入れ、イカから出た水分が下に落ちるようにクーラーに入れるのが一般的なようです。
釣り具メーカーから専用のものが発売されていますが、ザルやカゴは100円均一で手にいるもので代用できます。
ただ、100円均一の穴の開いたカゴは、A4サイズのものが多く、筆者の使っているクーラーには入らず、代わりにシンク下の戸棚などで使用する小型の台を購入しました。
生きイカパックを作る場合も、袋に入れる前にザルやカゴなどに入れて海水や墨を吐かせると、パックした後に墨を吐いて弱ることが少なくなるそうです。
港に戻る船上でチャレンジ
この日は小型のマルイカとムギイカが1杯ずつしか釣れなかったので、マルイカを活きイカパックに、ムギイカは生きたまま醤油ダレにつける沖漬けにすることにしました。
まずマルイカを水抜き用のトレイに載せ、水を吐かせたあと、傘袋に海水を入れ、イカを移します。
その後、酸素スプレーにゴムチューブを装着。チューブを袋に入れ、口を手で押さえつつ充填していきます。
この時、イカの大きさ(約20cm)に対して、袋(75cm)が明らかに大き過ぎるので、袋の真ん中あたりを縛りつつ充填。
ただ、これでもまだ大きすぎて、なかなか中が酸素で満たされません。
結局、充填に30秒ほどかかりましたが、無駄な酸素を使ってしまいました。
スプレー1本120秒噴射できるので、よほど大きなイカでなければスプレー1本で4杯はパックできるでしょうか。
ただ、今回はイカが小さかったので、袋がイカの大きさギリギリになるように口を塞げば、もう少し酸素を節約できたはずです。
袋が酸素でパンパンになったら、輪ゴムで口をしっかりと縛って完成。
このままクーラーに入れて持ち帰ります。
空気や海水が漏れることもなく、イカも元気そうです。
パック成功も、帰宅後に事件が…
一俊丸の上記ページによると、車でクーラーを縦に置いてしまうと、車のブレーキでイカが袋の端に激突して弱ってしまうとのこと。
トランクにクーラーを積む際も、しっかりと横向きにしました。
そして船上でパックしてから2時間半後、自宅に到着。
早速クーラーを開けてイカの様子を確認すると…
なんと、パックから空気と水が抜けて、へちゃげた袋の端でイカが丸まっています。
何が起こったのかよくわかりませんが、とにかくイカの様子を見ると、まだ動いています。
海水がほとんど抜けてしまっていたので、海水に近い塩分濃度の3%の食塩水を慌てて作り、ボウルに入れてイカを放ちました。
すると、元気に泳ぎ始めて一安心。
袋の中では瀕死でしたが、息を吹き返しました。
なぜ空気と水が漏れてしまったのか?
袋を確認すると、口の部分はしっかりと輪ゴムで留まっており、ここから漏れ出したわけではなさそう。
となると、袋に穴が開いたとしか考えられません。
充填したときは問題なかったので、帰宅中にイカが穴を開けたか、車の揺れで袋がクーラー内のものと接触したときに穴が開いたようです。
それを防ぐため、厚手タイプを選択したわけですが、0.03mmのものでは十分ではなかったようです。
袋を二重にすれば、空気や海水の漏出は防げそうですが、内側の袋の中にイカだけが閉じ込められ、死んでしまう可能性も…
やはり観賞魚の販売などの使われている、もっと厚いものを準備するのがベストなのかもしれません。
トラブルを経て、念願のイカの活き造り
本来は片付けやお風呂を済ませてから捌いて、ゆっくりいただきたいところですが、ボウルの中のイカは酸素不足でそう長くは持たない…
仕方なく、急いで捌いて食べてしまうことに。
生きているイカを捌くのは初めてで、ボウルから出すときに墨を吹かれ、まな板の上でも動くのでなかなかうまく捌けず…
悪戦苦闘しながらも、何とか生きたまま皿に盛りつけることに成功。
念願の自宅で活き造り…!
お味の方は、コリコリとした触感に、口の中に残る強い甘み、絶品でした。
後日食べた、ムギイカの沖漬けも、味がしっかり浸み込んでいるのに、触感は活きイカのようにコリコリ。
どちらも小さくてあっという間に平らげてしまいました。
これを食べると、イカ釣りがやめられなくなりそうです。
リベンジの機会があれば、たらふく食べれるように頑張りたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。